新築祝い・引っ越し祝いの基本マナー

新たな住まいで新たな生活をスタートさせる方に贈るのが、新築祝いや引っ越し祝いです。「新しい家での生活が、より豊かで幸せなものになりますように」という思いを込めて贈る贈り物で、非常に喜ばしいものですよね。

相手にとって、大切な「人生の節目」をお祝いするギフトですから、きちんとマナーを守って贈ることが大切です。定番マナーの確認から、知っているようで意外と知らないマナーの内容まで、詳しく解説していきます。

新築祝いや引っ越し祝いを贈ることが決まったら、ぜひ一度目を通してみてください。

贈り物の相場と贈り方

贈り物の相場と贈り方

まずは新築祝いと引っ越し祝いの違いについてです。相手が新築の一戸建てやマンションを購入し、そこに引っ越す場合には「新築祝い」を用意しましょう。中古住宅を購入して引っ越しをする場合には、「引っ越し祝い」を用意します。

両者の違いを認識しないまま、「どちらでも良いだろう」と安易に決めると、相手に不快な思いをさせてしまうこともあります。充分に注意してください。

基本のマナーを確認したところで、贈り物の相場と贈る時期、贈り方などを解説します。

★贈り物の相場は、相手との関係性によって変わります

新築祝いや引っ越し祝いは、友人や知人に贈るケースがもっとも多いのかもしれませんね。このときの相場は、3,000円から5,000円ほど。特に親しい友人の場合は、5,000円から10,000円ほどで考えても良いでしょう。

あまり高価な贈り物を選びすぎても、相手に気を使わせてしまいます。どの程度なら喜んでもらえ、また気持ち良く受け取ってもらえるのかを、意識しながら決めるのがオススメです。過去に相手から同様のお祝いをいただいているのであれば、その金額も参考にしてみてください。

相手が会社の上司など、目上の方の場合には、5,000円から10,000円程度が目安です。目上の方に対しては、現金を贈ると失礼に当たるケースがあります。贈り物の内容に工夫を凝らしてみてください。

また会社の同僚たちと連名で新築祝い・引っ越し祝いを渡すのもオススメの方法です。この場合は、一人当たり3,000円程度を目安に考えると良いでしょう。

最後に身内に対する新築祝い・引っ越し祝いですが、こちらは「高額になりがちな金銭的負担を軽減するため」という名目で、現金が贈られるケースも多いです。金額としては、10,000円から30,000円程度が相場となります。

★贈るタイミングについて

新築祝いや引っ越し祝いを贈るタイミングについても気になるところですが、もしも新居のお披露目会に招かれているのであれば、その場で渡すのがマナーです。新居に招いていただいたことに対する「お返し」の意味も込めて渡すものですから、失礼のないよう用意していきましょう。

招かれていないけれどお祝いを渡したい場合や、残念ながら会に出席できないときには、相手の引っ越しが完了してから半月からひと月を目安に贈るようにします。あまり遅くなりすぎないよう、配慮してください。

贈り物の定番は?

贈り物の定番は?

お祝いの相場や贈るタイミングがわかったところで、次に気になるのが「いったい何を選べば良いの?」という点です。相手が身内の場合は、わかりやすく「現金」というのもオススメですが、相手によっては「品物の方が、失礼がない」ということも。こんなときには、贈り物の定番を参考にしてみてください。

★実用品

新生活では、生活に必要な実用品を買い替えたい!という方も多くいます。新居で使えるよう、実用品を購入して渡すのも定番となっています。

人気の実用品としては、

・時計
・ダストボックス
・食器
・生活家電

などが挙げられます。なかなか自分では購入できない、「ちょっと高価なもの」を贈ると喜ばれるでしょう。ただし相手にとって何が必要で、どんなものが趣味なのか、事前にしっかりとリサーチしておく必要があります。相手の好みがよくわからない……なんて場合には、避けた方が無難です。

★観葉植物

室内空間を明るく、そして落ち着いた雰囲気にしてくれるのが観葉植物です。「せっかくの新居だから、何か植物を置きたい」と考えている方にとっては、非常に嬉しい贈り物となるでしょう。

とはいえ、比較的大型のものも多く、「世話が大変」「処分に困る」など、ネガティブな感情を抱く方がいるのも事実です。植物好きな方への贈り物なら良いのですが、そうではない場合、事前に相手に確認した方が良いかもしれません。

★カタログギフト

せっかくの新築祝い・引っ越し祝いだからこそ、本当に相手に喜ばれるものを選びたい!と思うものの、何をもらえば嬉しいのかは、人によって異なります。

「選ぶのが難しい」、「何が喜ばれるのがわからない」といった状況の中で、便利に使えるのがカタログギフトです。カタログギフトであれば、掲載してある商品の中から、贈られた側が自由に商品を指定し、もらうことができます。処分に困ることもありません。

新築祝い・引っ越し祝いでカタログギフトを贈るのであれば、相手の趣味・嗜好・生活スタイルに合ったものを選ぶのがオススメです。生活雑貨やインテリアアイテムが多数掲載されているカタログギフトであれば、「新居での生活をより豊かなものに」というお祝いの趣旨にも沿うはずです。

現金を贈るのが難しい目上の人に対しても、カタログギフトなら安心して贈ることができます。「相手の好きなものを選んでもらえる」という点で、現金や商品券の利便性に近いというメリットがあります。

新築祝い・引っ越し祝いのタブー

新築祝い・引っ越し祝いのタブー

最後は、新築祝いや引っ越し祝いの品で、タブーとされる物についてです。「相手に喜んでもらえるように」という気持ちで選んでも、タブーとされている品を選べば、やはり相手を困惑させてしまいます。

お互いに気まずくならないためにも、新築祝い・引っ越し祝いでタブーとされている品について、しっかりと頭に入れておきましょう。

★火を連想させるもの

せっかくの新居ですから、「火」や「火事」を連想させるものは、避けてください。

・灰皿
・ライター
・鍋
・フライパン
・トースター
・キャンドル
・お香

これらのアイテムが当てはまります。中には、インテリア性が高いアイテムもあり、「これなんか良さそう!」と選んでしまいがちなものも……。充分に注意しましょう。

★履物類

こちらは特に、上司や目上の人に贈るのがタブーとされているアイテムです。

・スリッパ
・マット類

「新居で使えるように」と、気が利いた贈り物のように思えますが、これらは足で踏みつけるもの。上司や目上の方に対して贈ると、「あなたを踏み台にします」という意味で捉えられてしまいます。

たとえ素敵なものを見つけても、相手に誤解されないためには避けた方が無難です。

★新居に傷をつけるもの

絵画やインテリアアイテムなどの中には、「壁に傷をつけなければ飾れないアイテム」も存在しています。せっかくの新居に傷をつけるのは、避けたいところ。このため、こちらも避けた方が無難だと言われています。

とはいえ近年では、壁に傷をつけなくても、絵画やインテリアグッズを飾れる仕組みを採用する方も増えてきています。もし相手がそれを希望しているのであれば、そこまでこだわらなくても良いでしょう。

新築祝い・引っ越し祝いはマナーを守って気持ち良く送りましょう

新築祝いや引っ越し祝いは、新たな一歩を祝うための贈り物です。マナーを守って気持ち良くお祝いすることは、非常に重要なポイントだと言えるでしょう。

新築祝いや引っ越し祝いを贈る機会は、そう多くはありません。だからこそ、ついマナーを忘れ、相手に対して失礼な振る舞いをしてしまうことも……。予算や贈る時期はもちろんのこと、贈り物の内容についても、相手への配慮を忘れないようにしましょう。

時間がないときや相手の好みがわからないときには、カタログギフトを活用するのがオススメです。カタログ掲載商品にこだわった、上質なカタログギフトであれば、相手にとっても「選ぶ喜び」は非常に大きくなるでしょう。新居での生活をより豊かにしてくれるアイテムを自分で選び、そして愛用し続けてもらえるはずです。