お中元や暑中見舞いが遅れてしまったらどうする?
時期が過ぎた場合の対処法
日頃お世話になっている方へ感謝の気持ちを伝える、日本の夏の美しい習慣「お中元」。毎年贈っているという方も多いのではないでしょうか。しかし、忙しい日々の中でうっかり準備が遅れてしまい、「しまった、時期を過ぎてしまった!」と焦った経験はありませんか。
この記事では、お中元や残暑見舞いが遅れてしまった場合のスマートな対処法について、由来やマナーを交えながら詳しくご紹介します。時期を逃してしまっても、感謝の気持ちを伝える方法はあります。ぜひ参考にしてください。
お中元とは?感謝を伝える日本の美しい習慣
現代のお中元は、単なる贈り物のやり取りに留まりません。遠方に住んでいてなかなか会えない方へ近況を知らせるきっかけになったり、ビジネス上の関係をより円滑にするためのコミュニケーションツールとしての役割も担っています。
「上半期もお世話になりました。これからも宜しくお願い致します」という挨拶とともに贈ることで、相手への敬意と感謝を形として示すことができます。気持ち良く受け取ってもらうためにも、お中元を贈る際のマナーをきちんと理解しておくことが大切です。
【地域別】意外と知らない?お中元の正しい時期
お中元を贈るタイミングは、一般的に7月1日から7月15日までとされています。しかし、近年では百貨店などの受付が早まっていることもあり、6月後半から贈り始める方も増えています。
ここで注意したいのが、お中元を贈る時期は地域によって異なるという点です。うっかりしていて「もう間に合わない!」と思っても、贈りたい相手の住む地域によっては、まだお中元の期間内である可能性もあります。まずは、贈る相手の地域の時期をしっかりと確認しましょう。
なぜ地域で時期が違うの?新盆と旧盆の歴史
地域によってお盆の時期が異なるのは、明治時代の「改暦」が大きく関係しています。当時、国際化の流れを受けて、日本はこれまでの旧暦(太陰太陽暦)から、国際基準である新暦(太陽暦・グレゴリオ暦)へと暦を切り替えました。これにより、お盆の時期も約1ヶ月早まりました。
しかし、新暦の7月は多くの地域で農作業の繁忙期と重なってしまいます。そのため、政府が推し進めたこの改暦は、東京などの都市部には浸透したものの、地方の農村部ではなかなか受け入れられませんでした。
結果的に、旧暦の時期にお盆を行う地域が多く残り、現在でも新暦の7月に行う「新盆(しんぼん・にいぼん)」と、月遅れの8月に行う「旧盆(きゅうぼん)」の二つのお盆が存在しているのです。そして、このお盆の時期がお中元を贈る目安となっています。
地域別お中元カレンダー
- 北海道・東海・関西・中国・四国:7月15日~8月15日
- 東北・関東:7月1日~7月15日
- 北陸:地域によって異なり、金沢など都市部は7月1日~7月15日、能登などでは8月1日~8月15日と混在しています。
- 九州:8月1日~8月15日
- 沖縄:旧暦の7月13日〜7月15日(※毎年日付が変わるため、その年の旧暦カレンダーの確認が必要です。)
このように、ひとくくりにお中元といっても、地域によって1ヶ月もの差があります。贈る前には、相手の地域がどの時期にあたるのかを一度確認しておくと安心です。
しまった!お中元の時期を過ぎてしまった場合の対処法
もし、相手の地域のお中元の時期を過ぎてしまった場合でも、慌てる必要はありません。のし紙の表書き(贈り物の名目)を変えることで、失礼なく気持ちを伝えることができます。
ステップ1:立秋までは「暑中御見舞」
関東地方など、7月15日までがお中元期間の地域へ贈るのが遅れてしまった場合、立秋(りっしゅう)の前日までは、のしの表書きを「暑中御見舞」として贈ることができます。立秋は毎年8月7日か8日頃にあたりますので、事前にその年の日付を確認しておきましょう。
- 表書き:暑中御見舞
- 時期:お中元期間後 ~ 立秋の前日まで
目上の方へ贈る場合は、「暑中御伺(しょちゅうおうかがい)」とすると、より丁寧な印象になります。
ステップ2:立秋を過ぎたら「残暑御見舞」
贈り物が立秋以降に届く場合は、のしの表書きを「残暑御見舞」とします。こちらは処暑(しょしょ・8月22日か23日頃)までを目安に、遅くとも8月中には贈るようにしましょう。
- 表書き:残暑御見舞
- 時期:立秋 ~ 8月末頃まで
こちらも同様に、目上の方へは「残暑御伺(ざんしょおうかがい)」とします。
9月以降になってしまったら?さらに遅れた場合の選択肢
残暑見舞いの時期である8月末も過ぎて、9月になってしまった場合はどうすればよいのでしょうか。この場合、夏の贈り物という形ではなく、別の名目で贈ることで対応できます。
「御礼」や「感謝」として贈る
のし紙の表書きを「御礼」や「感謝」、「御挨拶」などとします。この場合、夏の贈り物という季節感をなくすことがポイントです。そうめんや水ようかん、夏らしいフルーツゼリーといった品物は避け、季節を問わない焼き菓子やジュースの詰め合わせ、調味料セットなどを選ぶようにしましょう。
いっそのこと「お歳暮」に合算する
無理に9月以降に贈らず、一度見送り、年末の「お歳暮」に合算するというのも一つのスマートな方法です。その際は、日頃の感謝とお中元を贈りそびれたお詫びの気持ちを込めて、通常のお歳暮よりも少し予算を上乗せするなどの心遣いができると、より気持ちが伝わるでしょう。
まとめ
お中元は、日頃の感謝を伝える大切なコミュニケーションです。贈る時期が過ぎてしまったことに気づくと焦ってしまうかもしれませんが、大切なのは相手を思う気持ちです。時期を過ぎてしまっても、のし紙の表書きを変えたり、品物の選び方を工夫したりすることで、スマートに対応することが可能です。
